引きこもりを長期化させる原因は居心地のいい環境にある

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たまにニュースなんかを見ていると、引きこもりが長期化しているといったニュースが流れます。

一度引きこもると、そこから抜け出すまでの期間が昔と比べて長くなってるみたいです。

データを調べてないので本当かどうか分かりませんが、かつて引きこもり生活をしていた身からすると、確かに現代の環境には引きこもりが長期化しやすい要因があるように思います。

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引きこもりにとって居心地がいい環境

やっぱり引きこもりにも、過ごしやすい環境とそうでない環境というのがあります。

引きこもりにとってうれしい環境というのは以下の通りです。

自動的にご飯が出てくる

これは大事です。

ご飯を食べないと生きていくことができません。

逆にいえば、住む家があってご飯を食べられるのであれば、最低限生きていける条件は揃ったことになります。

ご飯が自動的に出てこないと、引きこもりは自分でキッチンに行ってカップ麺などを作らなくてはなりません。

そうすると多少居心地が悪くなります。

たいていの引きこもりは家族と顔を合わせることを気まずいと感じているはずなので、誰もいない時間帯にご飯を作るしかないからです。

また、カップ麺や冷凍食品などの買い置きがない場合は、自分で包丁やフライパンを使って料理をしなければなりません。

これはツラいです。

こうなってしまうと安心の引きこもり生活に少しだけ不安の影がよぎります。

家族が優しい

人はなぜ引きこもるのか。

僕の場合は、学生のときのいじめが原因で、人が怖かったり集団生活が怖かったりしたからでした。

自分が社会に受け入れられない存在であることを身をもって思いしったからです。

いま増えているらしい中高年の引きこもりはまた別かもしれませんが、僕と同じで学校を卒業したあと普通に働くことができずに引きこもってしまっている人たちは、だいたい過去に体験したことがトラウマになってるんじゃないかと思います。

引きこもりにとっては、社会は自分を排斥する怖いところだし、人は自分を傷つける怖い生き物です。

だから特別なきっかけもなく自分から外に出ることはありません。

家族が尻を叩いたりしないと、何も言われないということは容認されているという気持ちになってしまい、家族の優しさに際限なく甘えることができてしまいます。

常にネットに接続できる環境がある

個人的には、これもかなり大きい要因だと思っています。

ネット環境があれば、お金をかけずにいくらでも暇つぶしをすることができるからです。

ゲームも無料のものが山ほどありますし、動画サイトなんかには一生かかっても見切れないほどの面白い動画がたくさん揃っています。

そういう楽しいことに没頭することで、一時的にせよ将来に対する不安や焦りを忘れることができます。

嫌なことを考えたくないから他のことに没頭するというのは引きこもりでなくてもあることじゃないかと思います。

ただその楽しいことがネット上で無限に供給されているというのが、引きこもりにとって脱出の機会をなかなか得られない原因になってしまってると思います。

ネット環境が引きこもりを長期化させるもうひとつの理由

ネット環境が引きこもりを長期化させる理由を上に書きましたが、実はそれよりも大きな理由がもうひとつあります。

それはネットを使うことで、人との繋がりを簡単に手に入れられるということです。

いくら人が怖い引きこもりといえども、ずっとひとりでいたらすごく寂しい気持ちになります。

暇つぶしにテレビドラマを見ても、漫画を読んでも、ほぼすべての作品で人と人の絆が大事だということが描かれています。

だからそういうものを見るたびに、何もない自分のことを考えて孤独を感じてしまいます。

ただネットが発達したことで、そういった気持ちを簡単に紛らわすことができるようになりました。

ネットを介して、世の中のたくさんの人たちと常に繋がることができるようになったからです。

たとえば掲示板やSNSなどを見ると、自分と同じような境遇の人たちがたくさんいたりします。

そういう人たちを発見すると、「こんな生活をしているのは自分だけではないんだ」と安心することができます。

また、そんな彼らとコミュニケーションを取ることも簡単にできます。

そうすると、ネット上で人と接することによって、ひとりでいる寂しさを紛らわせることができるのです。

僕も引きこもってたときはずっとネットゲームに嵌っていました。

一緒に冒険する仲間がいて、毎日チャットで話をしました。

それは本当に楽しい時間でしたし、その間は現実を忘れて嫌なことを考えずに済みました。

そしてゲームでの仲間を信頼できる友達であるかのように思っていました。実際は違うんですけどね。

このように、本来なら引きこもっていたら避けられないはずの孤独感を、ネットで人と繋がることで簡単に紛らわすことができるんです。

健全に生活している人には理解しにくいかもしれないですが、たとえネットを介してでも他人の気配を感じられることは、まったく何も感じられないのと比べれば遙かにマシなんです。

ネットが世界中で普及しはじめたのは歴史的に見ればつい最近のことなので、これは現代特有の要因といえるのではないかと思います。

引きこもりを長期化させないためにできること

引きこもりを長期化させないためには、この記事に書いたような引きこもりにとって過ごしやすい環境を少しずつ変えていくことが有効だとは思うのですが、そのときに少し気をつけてもらいたいことがあります。

引きこもり生活は決して健全なものではありません。

そんな不健全な生活を長い間続けていると、だんだん精神が不安定になってきます。

引きこもりが長期化してしまう原因を取り除こうとして、いきなり食事を与えなくなったりネットを解約したりすると、大きなトラブルに発展してしまいかねません。

僕は引きこもっていたころ毎日死にたいと思っていました。そして実際に自殺を試みたこともあります。

現実に絶望した引きこもりは、言い方は悪いですが何をしでかすか分かりません。

だからなるべく感情を刺激しないように、いまの生活はいつまでも続けることができないことを少しずつ理解してもらうことが大事じゃないかと思います。

引きこもってる当時はわからなかったけど、かつての僕も両親にとっては本当に扱いづらい存在だったんだろうなと思います。

反省です。

最後に

僕の好きなアニメ「NHKにようこそ」で、引きこもりの主人公佐藤くんは、最終的にお金がなくなって働く選択をしました。

そのときにこんな独白をしています。

問い:なぜ引きこもり続けられるのか?
答え:衣食住が保障されているから。
なまじっか最低限の生活を許されているから、いつまでも引きこもっていられるんだ。
引きこもっていられるってのはそれ自体とても贅沢な事だった。
衣食住の保障がない状態で死ぬ覚悟もなかったら、働くしかないんだ。

結局のところ、引きこもりに対する絶対的な回答はこれしかないと思います。

雨風をしのげて、食べるものがあり、そして暗い気持ちをごまかす手段もあるなら、なおのこと外に出るという選択は出てきづらいのではないでしょうか。

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